作詞家,作曲家になろう!さくなろ道場

作曲家、作詞家を目指す君へ。現役マネージャーが教える作品創りのコツ、裏ワザ、一般常識などなど…誰も教えてくれなかった情報満載です。

作詞Q&A 歌詞は全力で書かなくても良い?

作詞コラムいつも読んでくれてありがとうございます。ただ、読んでいると「?」って事がたまにありますね、、いや毎回という声が聞こえてきそう、、笑い。

 

そこで今回は作詞家志望の「しわき 泉」ちゃんに登場してきてもらって、その分からない事、思いのたけをトミー爺にブチかましてもらいましょう。

 

どうなるのか?お楽しみに…

 

この記事の内容は

歌詞って全力で書くものじゃないですか?

ある日、トミー爺が事務所で昼間っからビール片手に音楽を聴いていると、作詞家志望のしわき泉ちゃんがやってきました。あれ?なんか言いたそう…

泉  「トミーさん、昼間っからビールですか?」

トミー「おおー、、ウィッ、泉ちゃん、、どうしたの?」

泉  「どうしたの?じゃないですよ、今日は聞きたい事があって来たんですよ」

トミー「そうかそうか、、聞きたい事ってなに?」

泉  「この前のブログ、作詞は腹八分目が良い…ってどういう事ですか?」

   「私はいつも全力投球で書いているのに腹八分目って、、もう、、」

 

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書くのは全力で、、でも書き込みすぎないように、、がポイント

もちろん作品を作る時は全力投球で作るのが原則ですが、ただ書き込みすぎない…と言う事を意識してください。

 

例えば、坂本冬美さんの「また君に恋してる」を例にすると

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【歌詞】

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メロディと歌詞の役割度合が絶妙

歌詞とメロディのバランス、丁度良い、絶妙だと思いませんか?

これで歌詞が行き過ぎるとメロディや歌が聞き手に伝わってこなくなり、逆に歌詞が抑えめになってしまうとメロディが勝ってしまい歌詞が届いて来なくなる…

 

その感覚を言葉にすると「腹八分目」と書かせてもらいました。

 

特に曲先(曲が先にあり、詞をあとでつける)の時はメロディのリズムや抑揚が分かるのでそれをしっかりととらえて歌詞を書くことが重要だと思います。

 

歌詞にメッセージ性が強い時はメロディは単調になる

例えば、尾崎豊さんの「17歳の地図」を見てみましょう。

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【歌詞】

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どうですか?

歌詞が多いですよね、、メッセージ性が強い、、メロディに注目してみるとずっと同じ音が繰り返される、単調なメロディラインになっているのが分かります。

 

つまり、このメッセージ色の強い詞に起伏が多いメロディだと情報量が多すぎて難しい歌になります。だからメロディが単調にして歌詞が伝わるように作られているんですね

 

泉  「なるほどメロディと歌詞のバランスね…何となく理解できました」

トミー「ちょっと難しいけど意識してみると良いと思うよ、、ヨロピコ」

泉  「何、そのヨロピコって、、、もう、、」

今日のお薦めのアルバム

Love Songs~また君に恋してる~

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  • アーティスト:坂本冬美
  • ユニバーサル ミュージック (e)
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作詞は腹八分目が丁度良い

お疲れ様です。

今日は「作詞って腹八分目が丁度良い」という事について考えてみましょう。

 

この記事の内容は

ラーメン屋の箸たてに極意が!?

えっ!??

何で作詞とラーメン屋が関係あるの?と思われた方が殆どだと思います。

トミー爺もある作詞家からこの話を聞くまではそんなことを考えたことがなかったです。実はある作詞家と打ち合わせをしていた時に「作詞って大変だよね…」という話になりました。そうしたらその作詞家が素晴らしい事を言ったのです。

その作詞家さんが昔スランプに陥った時期があって、ある日ラーメン屋に入った時の話という事でした。

アルバイトのお兄さんが箸たてにいっぱい箸を詰め込んでいたところ、ラーメン屋の主人が怒鳴った。


「何やってんだ!そんなにギュウギュウ詰めに箸を入れたらお客さんが取れないだろう
取りやすいように隙間を開けておくんだ」

という会話を聞いて吹っ切れたという話。

それから詞だけで頑張りすぎないようにしているらしい…

 

音楽って沢山の人が力を出し合って作り上げるもの

つまり音楽って作曲家、作詞家、編曲家、アーティストなどのクリエーターが
各々の力を出しあって一つの作品を作り上げる。

そのうちのひとりだけが頑張っても良い結果が出ないことが多いということだよね。


このラーメン屋さんの話って相手が入り込む隙間をわざと空けておく…

 

なーるほど、、と思った人も多いのでは?

他人に任せる勇気を持つ事が大事、、でも難しい…

どうしても作品を作っていると不安になってしまう…

もちろんそんな気持ちもわかるけれど思い切って「他人に任せる勇気を持つ事が大事なんだね」。


たとえば英会話の話を例にすると、片言の英語でも会話ができるよね、それと同じで詞の要点さえしっかり押さえておけばOKだということかもしれない。

「僕…あなた…好きです…」これだけで最低の意味は解りますよね。


あとこの骨格にどのくらいの装飾をつけていけば良いのか…を考えていけば良
いという事。

 

オフコースの「さよなら」は究極の言葉のディフォルメかも

たとえば

      燃え上がった二人の恋は 
      季節が夏から秋に変わるように
      終わってしまうんだね
      
      あんなに輝いていた君
      そんな君の姿が僕の中で
      小さくなっている気がする

なんて詞があったとします。しかしこの6行の詞と同じ事をこう表現している
詞があります

        もう終わりだね 

        君が小さく見える… 
                   オフコース「さよなら」より引用

この詞は有名なオフコースの「さよなら」の出だしです。

たったこれだけの言葉で上の6行の詞よりは伝えたいことが飛び込んでくると思いませんか。

 

作詞家が色々な情景、出来事を沢山書くよりも、思いっきり言葉をシェイプアップして書き上げた作品のほうが伝わってくることがあるかもしれないですね。

それとオフコースの詞の凄いところは、詞の行間でここに書かれていない、沢山の事
を聞き手に伝えることができているということですね。


これぞ「箸たての極意」かもしれないね!

さあ君ならどうアプローチするのかな?

 

音楽仕事人のための業界用語辞典

ここでは作家として生活するための基本的な用語を特集していきます。為にな
る事からくだらないことまでいろいろあります。 (笑い)

【テレコ】
これはレコーディングスタジオにあるテープレコーダーの事です。
大きく分けるとデジタルとアナログのテレコの2種類あります(最近はPCを使ったレコーディングが主なのでテレコはほとんど見かけないけど、、)ただ、最近はリズムをアナログテレコで録音する、つまりアナログのテープコンプを利用したレコーディングを好む人もいてアナログテレコは使われていますよ。

今日のお薦めの一枚

このブログにも登場してきたオフコース小田和正さんの作品を、、トミー爺もこれ欲しいな、笑い。

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作曲Q&A「楽器の種類や音について」

作曲コラムいつも読んでくれてありがとうです。

でも「これってどういう事?」「何となくわかったようで…」ってないですか?

「あるある、、」ですよね。そこで皆さんの代表として作曲家志望の坂本一番こと「チャンプ坂本」くんにトミー爺にQ&Aしてもらおうと思います。

 

一番だからチャンプ、、分かりやすいですよね、笑い

 

この記事の内容は


ある日都内某所にあるトミー爺の事務所にチャンプくんがやって来ました、、なんか考え事をしているようですね

楽器の種類や音ってそんなに大切なものですか?

T「おはよう、チャンプくん、、あれ?なんか心配事でもあるの?」

C「トミーさんおはようございます。」

 「えーと、この前に『ビートルズから始めよう』ってブログ見たんですけど」

T「あーあの映画Yesterdayを紹介した時だm、、それで?」

C「楽器の事書いてありましたね、、そんなに楽器って大事ですか?」

 「ピアノはピアノ、ギターはギターで良いんでは?」

なるほど、だから浮かない顔して顔していたんですね。

【話に出ていた「ビートルズから始めよう」】

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楽器選びは絵具選びに似ている

絵を描く時に使う絵具やクレヨンの事を考えてみると分かりやすいかも…


例えば、木を緑に塗る…でも使うのは緑一色ではグラデーションや奥行きを表現できないですよね、、、そこで同じ緑でも黄緑、濃い緑などの色を混ぜて木の細かいところを表現していませんか?


楽器も同じで記事にも書いたようにプロのレコーディング現場ではアップライトピアノやグランドピアノ、ヤマハのCPとかを曲に合わせて弾き分けたりします。


ギターも同じでこの曲にはギブソンレスポールがあっているとかフェンダーテレキャスがあっているとか、、ミュージシャンのセンスや楽曲の目指す方向に合わせて楽器選びをしていますよ。

 

まずはサウンドイメージ、どんな感じにしたいか?考える事から…

でも、何をどうやったらベストな楽器選びが出来るのか?まったく見当がつかない、、

 

そうだよね、、最初は皆そう、、。

ヒントになるかどうか?わからないけどサウンドのイメージを自分なりに想像するところから始めてみれば…

 

この曲はギンギンに派手にしたい…とか、、

 

そうすると使う楽器もオルガン系だったらパイプオルガンとかハモンドオルガンとか、、

 

ギターだったらエレキでディストーションガンガンとかね…

 

まずはイメージして、そのイメージに合わせて楽器を選択していく…

 

Let it beを聞き比べてみよう

例えば、下の二つの「Let it be」を聞き比べてみてください。

ポイントはピアノの音色と歌の印象…

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ピアノの音色で曲の世界観が違って聞こえる

例えば、上のポールの映像のピアノの音色、下に比べて少しおとなしい?ちょっと影があるように聞こえませんか?

 

それに比べて下のピアノは煌びやかで派手さのある世界を作っています。

 

同じ曲なのにこんなに楽器が変わる事で世界、印象が変わってしまう。

 

そのへんの感覚を磨いていければ必ず使い分けられるようになりますよ。

 

チャンプくん

「トミーさん、まだ完全には理解していないけど、何となくわかりました、、もう少し自分で聞きこんでみますね。」

トミー爺

「そうそう、聞き込んで見て、焦る事ないから少しずつ小さな知識を積み重ねていってね、ヨロピク」

ヨロピク、、ですか、、親父ギャグ全開ですね、笑い、、皆さんもチャンプ君と一緒に考えてみては…

 

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音楽ルーツ探しの旅は意外に面白い

皆さん作曲のネタ探しってどうしていますか?

トミー爺の持論で「知らないことは出てこない…」つまりアレンジでも作曲でも、そのアイデアは自分の知識や経験から生まれるものであって、知らない所からは絶対に湧き上がってこない…と思っています。

だからアイデアが浮かんでこない…私は才能がない…ではなくてただ知らないだけ…だと思いますよ。

この記事の内容は

今のヒットシーンをチェックするのがベストな方法?

それではどうやって知識や経験を増やしていけばよいのか?
今、流行っているものを研究するのが良いの?

それも一つの方法だと思いますが、それだと二番煎じになってしまう事に、もしそれをやるのなら海外で流行っている、ヒットしてこれから日本に入って来そうな音楽を参考にした方が良いと思います。なぜなら海外で流行っている音楽って半年後に日本で流行る…タイミング的に良い、70年代、80年代のヒットメーカーはその方法で新しい音楽を日本に持ち込んできました。

音楽ルーツ探しの旅は意外に面白い…

それともう一つ効果的なのは、ヒットしているアーティストが影響を受けた人を研究してみる…いわゆる「音楽のルーツ探しの旅」です。これは意外と面白いですよ、、

「ルーツ探し旅」の方法は現在ヒットしているアーティスト、皆さんが大好きな歌手、彼らが聴いてきた音楽を探してみるという旅。

2021年にヒットしているアーティストAさん、Aさんは現在30歳くらいだとしますね。
そうするとAさんが音楽に興味を持った時代、中学、高校くらいですよね、ということは15年ほど前、そして完全に音楽に夢中になった時代が今から10年、5年くらい前に刺激を受けたはず。

・音楽に興味を持った時代が2006年

・音楽に夢中になった時代が2011年、2016年くらいですね。


その時期にヒットしている、又はAさんがインタビューで音楽歴について語っていれば、そこに登場してくる音楽を聴いてみる。

その年代のヒットシーン、洋楽や邦楽を含めて研究すると面白い。

もっと言うとその時代にヒットしている音楽を創っているアーティストはどんな音楽に刺激をもらったのか?そうやってその人の「音楽的なルーツを探す旅」という事になります、、なんか面白そうではないですか?

ルーツ探しを作曲コンペに活かす方法って…?

たとえば作曲コンペのテーマが「ドリカムの若い版みたいなアーティストに育てたい、アイデアを絞ってください…」みたいな内容だとしますね、、こういうのって結構あるんです、、

さて、君ならどうする?

「それっぽい楽曲を書けば採用されるの??」

ちょっと違うんだな…多分その路線の作品は100作品集まったら95作品くらいはそのパターンの曲が集まってくると思います。

そうなると競合相手が95作品あるってことになります、、かなり厳しいですよね。
そこで考えてほしいのが

今のヒットシーンに「ドリカムは二人要らない」

という事、また「同じタイプの楽曲、アーティストをデビューさせても本家アーティストには勝てない、抜かせない…」と制作スタッフは考えていると思います。


しかしその反面本家アーティスト達がつかんでいる音楽シーンやマーケットは制作スタッフにとっては魅力的なんです、、

柳の下のドジョウ作戦が効果的、そこにはルーツ戻りが必要

そこで「柳の下のドジョウ作戦」です。

もう気が付いた人もいると思うが、思い出してほしい…作曲コンペのコンセプトで「ちょっと××な○○系」「○×系の若いバージョン」などと発注されるのはまさにこのドジョウ作戦だと思えばよい。

つまり「○○系の匂いは残しておいて、新しいタイプのアーティストを作り上げる」これが発注側の意図だということです。

さて作曲家としてはどうやって曲を作って行けばいいのか、何を参考にしたら良いのか?

その一つの方法をお伝えしよう。

アーティストが参考にした刺激を受けた音楽まで逆のぼってみる

そこにこの「音楽ルーツ探しの旅」が活きてきます。


たとえばドリカムを例にあげると「EW&Fやビートルズ」から刺激を受けて創作した楽曲が多いことがわかります。「決戦は金曜日」EW&F、「ラブラブラブ」ビートルズなんかそうだね…

そうしたら君もEW&F、ビートルズを聞いてみよう。

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そしてドリカムがそのアーティスト、楽曲の何処に刺激されたのかを研究してみると良いと思う。

その次にEW&F、ビートルズが活躍していた音楽シーンにはどの様なアーティストがいたのかを探ってみる。そうすることで君はこのコンペの発注コンセプトに対しての沢山の「ネタ」「引き出し」を見つけることが出来るという事だよね。

  1. 今回発注されたアーティストの研究をする
  2. 次にそのアーティストと若いドリカムを重ねてみる…

    なんとなくイメージが出来てきたかな?

  3. その次にいよいよルーツ探しをしてみる、そこにある「美味しいネタ」を沢山集めて作戦を練る
  4. 出来ればライブをしているイメージまで広げられるとよりベスト
  5. イメージが固まったら後はデモを作るだけだ。

そして完成したデモには、アーティストのルーツ研究する事によって作曲家側からのプロデュース要素を取り込んだ斬新な提案がそこに出来上がる。そんな作品が提出されたら結構評価は高いと思うし、そのようなアプローチを出来る作家を次も使ってみたくなると思うってことだよね

 

とにかく洋楽アーティストを沢山聞いて今の邦楽アーティストの音楽ルーツ
(もとネタ探し)をしてみるのも楽しいよ!

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作詞、一番に全てを書いて2番を自由に展開する

お疲れ様です。皆様お元気でしょうか?

さて今回ですが1番の歌詞の重要性について書かせてもらいますね。

以前トミー爺が担当していた作詞家がこういったことがあります。

「私の書き方って1番にこの作品で一番言いたい事を全て書き込むようにしている」これって実はものすごく大事な事なんです。

 

この記事の内容は

作品の出だし2行に全力投球しろ!?

トミー爺がいつも、作品を読んでいて感じることがあるのですが、最初の2行の重要性に気が付いていない人が多いと思います。

映画でも小説でも「最初のワンシーンや書き出し部分で聞き手、読み手、観客をつかめるかどうかが作品の評価が決まる」と思いません?

例えば、ヒットしている歌詞や小説、映画も同じで冒頭部分でその作品の世界に入り込ませてくれますよね。ここで失敗すると最後までそれが影響してしまう。

映画「スターウオーズ」の冒頭部分、あれってすごいですよね、あの1シーンだけで最後まで一気に作品の物語に入っていける。

 

トミー爺が作品を評価する時にまずチェックするポイントが3つあります。

 1. 書き出しの部分

 2. サビの出だしの1行

 3. サビの最後のまとめ方

この3つのポイントを重視しています。

大体の場合その3か所の出来如何がその作品の評価を決めてしまうと思います。


この作品は行ける!と思う作品の出だしは読み手、聞き手を作品の世界に強引に引きずり込んでくれるし、、、

最初の部分で聞き手を作品の世界へ引きずり込めればしめたもの。

その後は思いっきり内容を展開出来、イコールいろいろな事を書ける、表現で
きるという事ですよね

一番に全てを入れ込んで2番を自由に書き上げる

ここで登場するのが、冒頭で書かせてもらった作詞家さんの一言。

「私の書き方って1番でこの作品の人物、ストーリー、この作品で一番言いたい事を全て書き込むようにしている。だから少ない行数で書き上げなくちゃいけないので大変苦労するんだよね。」

 

「でもその苦労した分、2番はかなりドラマティックに展開できる…」

 

「なにせラジオやTVでは1番しかかからないから1番でリスナーをゲットしなくちゃいけないでしょ、リスナーに1番を好きになってもらわないと駄目だから、1番の「出だし」「サビ頭」にものすごく時間をかけるし、かなり苦労するんだ」

と語ってくれた。そして作詞家の話はまだ続く

 

まず私が最初に考えるのはサビ頭、それが決まれば…

「まず私が最初に考えるのはサビ頭、、、ここで一番言いたい事をまず書き込む、それが決まればしめたもの、その後にそのサビ頭を効果的に演出するにはどうしたらよ
いだろうか…っそんなことを考えて出だしやストーリーを考える…」


こんな風に語ってくれた。

どう参考になったかな、出だしとサビ頭の関係って奥深いよね。

ヒット曲をチェック!作りての意図が見えてきたらOK

そんな見方で70年代から80年代にヒットした作詞家やアーティストが書い
た作品を研究してみるといろいろな事がわかってくると思うよ。

それもただ読むの出はなくて「このサビを書きたくて…出だしをこうしたのか、、、」とか、、作詞家が苦労して搾り出した言葉が生まれてくる過程を想像してみると楽しい
かも知れないよ。

 

ぜひやってみて

 

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ここでは作家として生活するための基本的な用語を特集していきます。為にな
る事からくだらないことまでいろいろあります。 (笑い)

【テレコ】
テープレコーダーではなくもう一つの使い方は「入れ替える」「反対にする」という意
味で使うこともある。語源は解らない、、、が、もし貴方がどこかの現場でこんな会話に出会ったら気をつけよう?

「それ…テレコにしてみない?」何て言われたら「これを入れ替えてみよう、、」といわれたので、けっして「これをテープレコーダーに改造しろ!」と言われたと勘違いしないようにね。

「使用例」
「ABをテレコってみない?」これはAとBを逆さまにしてみない?入れ替
えてみない?という意味で使う。でもなぜ語源がわからない言葉を使うのか?
ひょっとしたら音楽業界はへんなところかも?(笑)

 

今日のお薦めの一曲

尊敬する作詞家、松本一起さんの渾身の作品

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こんな作詞教則本ってあったんだ

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「イントロで決まる明暗…」〜トミー爺の額に脂汗が 〜

みなさんはデモを作る時にどんな事を考えて作っていますか?
殆どの人は自分の作りたいままに作っているのではないですか?

そこの意識をちょっと変えるだけで採用率や評価が上がる可能性も、、、、

それでは今回もお付き合いくださいね

 

この記事の内容は

アーティストと作曲家を目指す人ではデモの作り方が違う

先ほどの「自分の作りたいままに作っている…」のケース、アーティストを目指す君はそれで問題ないです。

なぜならアーティストが作るデモは「本人が一番良く、魅力的に表現できていればそれでOK」だからです。そこにはテクニックも方程式もいりません、そこに必要なものはそのデモ音源で「あなたが一番輝いている事それが一番大事!」そしてそのデモで協力者(たとえばディレクター、プロデューサー)を獲得できるかがデモの役割や目的になります。

但し、デモがあなたの全てだと評価され、あなたの才能、能力、タレント性、アーティスト性が評価されてしまう、という厳しい一面もそこにはあります。

 

しかし作曲家を目指す人が作るデモはそうはいかない、目的が違ってきます。

あなたが作るデモで一番輝いていなければいけないのは「君自身ではなくてメ
ロディやサウンド…」という事を認識するのが第一歩です。そこが出来ていないとデモは「相手に作家の考えている事(メロディやサウンド)を伝える」という役割を果たせなかった事になります。

作曲家デモ、意外と知られていないデモサイズの重要性

トミー爺は作曲家のマネージャーとして幾度となくディレクター氏の前でデ
モを聞いてもらいました。

実はこれが修羅場で、、デモを持ってきているのが作曲家本人ではないので本当に手厳しい、、かなり辛辣なことを言われます。ただ逆にかなり鍛えられました。

その経験から「切り札は相手が欲しい時、聞きたい時に登場させなくてはダメ!!」という事を痛いほど痛感させられました。

たとえばそんな時に滅茶苦茶長いイントロが出てきたらどうでしょう…?。

ディレクター氏は「どんなメロディなんだろう?どんなサビが出てくるのだろう?」とある意味、期待して待ち構えている。

「今日は自分の担当アーティストにとって最良の楽曲にめぐり合えるかもしれない?」そんな風に思っているかも知れないのに、イントロが長くてメロディがなかなか登場しない、あなただったらどう思います?

 

トミー爺は脂汗が出てきます…何度かありましたよ、、


「俺はイントロを聞きたいのではなく、メロディを聞きたいんだ!早くメロデ
ィを出せ!」という感じで、そして登場してきたメロディが期待外れだった時に直ぐにストップボタンに手が行きました。

 

初公開、デモ視聴時のトミー爺の心の声は意外と必殺テクかも

ここでデモを聴いてもらっている時のトミー爺の精神状態をお伝えしましょう。
以外とそこにデモ作りのヒントがあるかも?

イントロが4小節、6小節、8小節…と進んでいくとディレクター氏の表情に変化が出てくる、、、トミー爺にも冷や汗が出てくる(笑い)

当然ディレクター氏の顔色を伺いながら聞いてもらうのだけれど、イントロが始まって
トミー爺の神頼みが始まる「あともう少しでメロディが出てくるから、そこまでディレクター氏のご機嫌が持ってくれれば…」などと思って、ただただお祈りをするしかない、、

イントロが終わってやっとメロディが登場する。

ディレクター氏の表情に変化が「あっ!まずい表情が暗いぞ…」と思っていたらストップボタンに手が伸びて…万事休すってことになる。

そんな時にはトミー爺は決まって「ちょっとイントロ長すぎだよね…ハッハッハ(汗)」みたいな訳の解らない言い訳をして「次の曲聴いてみてくれない?」と場面転換をする。

最近では直接聞いてもらえる機会ってほぼないのですが、あの経験がものすごく勉強になりましたよ、、

 

イントロで決まるデモ評価ってどんな事?

 

作曲家の皆さんは「たかがイントロでしょう」と思われるかもしれませんが、実はイントロこそ作家の実力と作品への期待度を表現する場所なんです。

 

聞き手はイントロを聴いて、その作家さんの実力とセンスを評価、そしてそのデモが効く価値に値する曲なのか?をそこで判断されます。

 

例えば、ロック系の曲を探しているのにデモが演歌だったら?

皆さんはどうですか?

多分「この曲は違う、、この曲を提出してくる作家さんのレベルって…」という事になりませんか?

ですのでイントロって思いっきり気合い入れて作ってくださいね。

そうする事で採用率は上がります、、多分m、、、笑い。

 

今日のお薦めイントロ

この曲は最初のギターが肝ですね。

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このイントロを弾いた佐橋君のビデオ、面白い、笑い

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今日のお薦めの一枚

小田さんのライブと自己ベスト。

自己ベスト

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メロディの本質だけを聞きとる能力も作詞家には必要

さて今回のテーマは曲先(はめこみ)で詞を書く時に重要な「メロディに合った詞を書く」事について紹介させてください。

メロディから発信される言葉を感じ取れるかどうか?

そこは作詞家のセンス、個性なのでそれを意識した作品創りができるか?

一緒に考えてみましょう。

 

この記事の内容は

メロディが持っているリズムを読み取ろう

メロディには、メロディが持っている性格、年齢、音楽ジャンルがあるという事はお分かりかな?

このビデオを聴いてみて、メロディがなんか語り掛けてきていない?

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その感じ方って100人いたらみな違うと思う、それが作家さんの個性なんだと思います。

それを汲み取って詞を書く、そこが作家のセンスで一番評価されるところで、ただここがずれてしまうと奇妙で滑稽な歌になってしまうから気をつけよう。

歌う歌手で変化する言葉の世界それが作詞の醍醐味

歌う歌手によっても言葉の使い方、内容が変化するのも作詞の面白さ。

その歌手に詞の内容を合わせていくことが作品創りには大事になってくる。

たとえば清純でさわやかイメージの歌手が唄うミディアムテンポのポップスに、演歌の恨み節みたいな詞がついていても変。また十代のアイドルに直接的に「戦争反対!」見たいな言葉を歌わせるのはミスマッチング…

 

ただし同じ「戦争反対」でも、目線を変えて書くと成立する。

だから作詞って奥が深いんですよ。

ダブルミーニング、身近なことを書いて「実はその後ろに大きなテーマがある…」ような見せ方をしてみるとかも必要なテクニックもありだと思う。

デモからメロディの本質を聞き取る能力も作詞には大事

それとデモからメロディの本質だけを聞きとる能力も作詞家には必要になってくる。
詞を書く題材が「作家のデモ」だった場合に特に気をつけた方が良い。

但し、渡されるデモってある程度世界観が出来ている音源が殆どなのでそれに沿った方向で問題ないけど、たまに音源と発注内容がかけ離れている状況だったら要注意かな…

稀なケースで、作家のデモテープではギターの弾き語りだったから、ほのぼのとした内容の詞をつけたのにアレンジされたらハードロックテイストの曲になってしまった。なんてことも以前はあったので…

歌詞がもたらす編曲家との相乗効果って結構おいしい

作詞家がたんにデモイメージ、印象で詞を考えるのではなくメロディの本質を考えて詞を書き上げる事が出来たら、アレンジャーも「良い詞だねこの詞のこの部分を際立たせるアレンジをしてみようよ…」みたいに作詞家からの逆提案が重要なコラボレーションのきっかけになることも可能です。

このように作詞家としては、可能であればプロデューサーや作品発注者からその楽曲アレンジの方向性や歌う歌手のコンセプトをしっかりと聞いてから作詞できると間違いがないけど、最近は一斉メール発注が多いのでなかなかね、、、、

 

作品キャラクターの研究から誕生したCDデビュー

過去にソングバンクの作詞チームメンバーが勝ち取ったCDデビューも、実は作品
のキャラクターの研究がプラスに転じたケースもある。

現実にプロデューサーから「良く研究していますね…」みたいなコメントもあったくらいだから日々の研究心が勝因だったことは間違いないね、とにかく作品に関する情報は出来るだけ集める努力をしよう。


まだまだ続きます。

 

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ここでは作家として生活するための基本的な用語を特集していきます。為にな
る事からくだらないことまでいろいろあります。 (笑い)

【ばらす】
さて今回は「ばらす」です。意味としては「しまう」「片付ける」です。
ただ最近では別の使い方も…たとえば「取りやめる」みたいな使い方も…

「使用例」
 「ねえ!そめちゃん(音楽業界では「ちゃん」よばわりされることがよくあ
る)明日の午後一(いち)のスケジュールだけど「ばらして」くれない?悪い
ねえー、この埋め合わせはちゃんとするからさ、、、」こんな風に「スケジュ
ールを取りやめる」という意味で使うのだけれど、埋め合わせされたことは殆
どないけどね(笑い)

今日のお薦めの一枚

今回の記事にも登場したカーペンターズ、彼らのメロディって抑揚があって言葉が自然に浮かんでくる曲が多いのでぜひ普段から訓練と思って聞いてみてください。

 

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