作詞家,作曲家になろう!さくなろ道場

作曲家、作詞家を目指す君へ。現役マネージャーが教える作品創りのコツ、裏ワザ、一般常識などなど…誰も教えてくれなかった情報満載です。

主人公の「理由(わけ)」が伝わる時、歌詞は巷を一人歩きする。

皆さん、お元気ですか?

さて、今回は「魅力的な人物像」の作り方について一緒に考えてみましょう。

ドラマや映画を観ていて「あの人の生き方かっこよいな…」とか「あんな人になってみたい…」と思わせるのはそこに「魅力的な主人公」が描かれているからだと思います。

この記事の内容は

この映画の主人公って素敵に描かれていると思いません?

皆さんは映画「プラダを着た悪魔」って見たことがありますか?

プラダを着た悪魔 予告編】

www.youtube.com

アン・ハサウェイが演じる主人公アンディ。ファッション業界のカリスマ編集長、メリル・ストリープ演じる鬼編集長ミランダの助手になり成長していく…そんな物語なのですが、この主人公がとっても素敵に描かれているんですよ。

実はこの感覚って作詞をする上でとっても大事なポイントになります。

歌詞の主人公は歌手でもあるし、聞いている人たちでも…

皆さんが案外見落としているポイントがあります。

それは「歌詞の主人公は歌手」という事、そして聞き手はその歌手像を通して自分と置き換えて聞いているという事です。

 

作詞を初めて最初のころって書き手は自分中心に、自分を表現するって事に意識が行ってしまう事が多々あります。

 

でもその詞は自分の為ではなく歌う歌手、曲を聴くリスナーの為に作詞家(あなた)が書いているという意識を忘れないようにしなければいけません。

 

そしてその歌手が素敵な主人公を演じられるように物語、素敵な主人公作りをすることが必要です。

 

登場人物の年表を作ると意外と全体像が見えてくる

ではどうやったら「魅力的な登場人物」を描けるようになるのか?

これは人それぞれの様々な方法論があると思います。

 

ただ、ちょっと気になるやり方をしている人がいるんです。

それは脚本家の倉本聰さん。


倉本さんと言えば「北の国から」などで有名な方です。


その倉本さんがテレビのドキュメンタリーで取り上げられていて、そこでおっしゃっていたのは、脚本を書き上げる時に「登場人物、全員の年表」を考えるとおっしゃっていました。

つまり登場人物の生れてから死ぬまでの年表を考えてから作品作りに入るという事らしいです。

Aは何年に生まれて、〇才の時に〇〇と恋に落ち、そこで初めて性体験をする、、しかし、そこに恋敵Bが現れて二人の間を邪魔する、そしてBの行動によって、ついにはAと〇〇は別れてしまう、、、

みたいな事をもっともっと細かく練り上げていくらしいです。

それを考えて行くと、人と人との絡み方やドラマが必然的に見えてくるって言っていました。

なぜこんな年表の話を紹介させてもらったか?、、、というと

行動には必ず理由がある、、その理由が世の中に共鳴していく 

その人の行動には必ず理由があるから…だから倉本さんは年表を作って理由探しをしているのかもしれませんね

そしてその理由こそが歌詞、物語の最大のクライマックスになる所だと思います。

 

主人公がある行動をしたとしましょう、、その行動の理由があるからこそ、行動や仕草、言葉に重みが出てくるのだと思います。

 

【例1】 

例えば、先ほどのAと恋敵Bの話で考えると大人になってから、ある些細な事件でAはBを殴った…としますね、、その理由が過去の〇〇との事と同じ行動をBがしていたから…

 

その現在の状況だけを考えるとAがBを殴る理由が分からない、、けど、年表をたどっていくとそこには理由がある、、、

 

【例2】 

例えば、男の人が女の人を抱きしめた…という行動があったとします。


作詞家が「君を抱きしめる…」と詞に書いたとしますね。

でもこれだけだったら「抱きしめる」という行動です。


でも、その抱きしめるという行動の理由

  • 好きだから、愛しているから
  • 相手が凍えそうだったから
  • 相手が可愛かったから
  • 相手が可愛そうだったから

もっともっと沢山あると思うけど、そこが読者、聞き手に伝わるかどうか?で「抱きしめる」という行動の重さが違ってきます。

 

そうそう、その気持ち分かるな、、、、泣けてくるよ、、

聞き手にそう感じさせるためには、書き手が「主人公の行動の理由」が見えていないとダメって事ですね。

そう考えると「理由」ってとても大事なポイントだと分かります。


作品を膨らませて行く良い方法をお伝えしましょう。
それは作品作りの時は作詞ノートを活用するとアイデアが膨らみやすくなりますよ。

自分で紙に自分の言葉で書いてアイデアを練っていくと不思議なことにどんどんアイデアが繋がって、湧き出てきます。

これがパソコンを使ってその作業をすると、頭の中の情報を整理していく感じになり、アイデアを生むというよりは、まとめていく…みたいな方向に行ってしまう事があるので、作品構築する時はぜひ作詞ノートを活用してみてください。

トミー爺も勉強会の課題を考える時とか、仕事のアイデアを考える時は必ずノートや手帳に書いて膨らませて行きます。

 

ぜひ皆さんもやってみては…

今日のお勧め本

尊敬する作詞家、松本一起さんが書かれた作詞教則本の紹介です。

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また、類書にはない作詞の推敲例を取り入れ、プロとアマの言葉へのこだわりの差を実践で解説する。

お薦めの映画

という事で今回は「プラダを着た悪魔」です

そしてその続編になる映画「マイ・インターン

 

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