お疲れ様でーすのトミー爺です。
皆さん、詞を書く時、提出する時に「作品のレイアウト」って気にしていますか?実は作品レイアウトって「作品の印象をプラスにもマイナスにも変えてしまう要注意ポイント」なのです。
今回は作品レイアウトについて一緒に考えてみましょう。
作品の第一印象はレイアウトから
まず私たちが作品を提出するという事について考えてみましょう。
その目的は?
「詞を見て、評価してもらう」これが最大の目的ですね。
トミー爺が作品を読む時に一番困る作品ベスト3。
- 作品の構成が分からない詞
- 読みづらいレイアウトの詞
- 読みずらいフォントで書かれている詞
実は、この3つのような詞って結構あるんですよ、、
1. 作品構成が分からない詞
ABCが一目見ただけで解らない作品が一番困ります。
特に「詞先の詞」や「サビから始まる詞」では注意しましょうね。
曲先の場合はメロディの進行が決まっているので、ある程度予測はつきますが、「詞先」や「サビ始まり」の場合は本当に困ります。
読み手としては、どこがAなのか?サビなのか?解らない歌詞だと詞の内容から解読?するしかないですよね。
「ええー、この作品の構成どうなっているんだ?」
「さっぱりわからない」
「解らないからNG」
何ていう結果になってしまう事もありますよ。
せっかくの力作がもったいないですよね、、
特に沢山集まる作詞コンペの時は最悪の結果になってしまう事が予測されます。
と言って綺麗な、読みやすいレイアウトを作る事ってそんなに難しくはないですよ。
各ブロックごとに行を開けるとか、スペースを開けることでABCを視覚的に見せることが出来ます。
センター揃えは避けたほうがベスト
もう一つ気をつけてほしいのが「センター揃えのレイアウト」、各行がセンターを中心にレイアウトされているあれです。
CDのブックレットでたまに使われているレイアウトですが、実はあれって「デザイン的にそうしている」ので、実際の歌詞に使うのは避けたほうが良いです。
作詞家が送る、提出する歌詞ってレコーディングで歌手がそれを見て歌入れをします。
つまり歌詞を読みながら歌うってことです。
その時に、ただでさえ歌う事は大変なのに、歌詞が読みづらいと最悪ですよね、、ディレクターが歌入れをする前に「レイアウト修正」をしたら済む話ですが「この作詞家さん何にもわかっていない…」と思われても致し方ない状況になります
ぜひそこは「常識のある作詞家」として、決して難しい事ではないので気をつけるようにしてくださいね。
文字のフォント、強調、装飾
それと皆さんは「文字のフォント」「文字の強調」「文字の装飾」…などを使っていませんか?
実はこれも作品レイアウトと一緒に作品の印象を決める大事なポイントになります。
例えば、優しい内容の詞で使っているフォントが強調系の太い文字、フォントだったらどうでしょう。
愛している (a)
愛している (b)
この二つを比べて強さや主張度合を比較してみて下さい。
(a)に比べて(b)の方が主張が激しく強いと思いませんか?
また(b)は主張が強すぎて読み手が入って行けない感じがします。
それに比べて(a)は逆にスーッと引き込まれる感じがしませんか?
もし、恋愛の詞を(b)のフォントで書き上げた場合と(a)のフォントで書き上げた場合とどう違っているのか?
ぜひそこも作品作りの一つとして意識してみて下さい。
そして、あなたの作品にピッタリのフォントを探してみて下さいね。
それとこの機会にフォントの「へーそうだったんだ?」を紹介させてください。
例えば、フォントを探していると同じゴシック体でも「MSゴシック」とか「HGゴシック」とか、いくつか種類がありよね。
同じゴシック体のフォントでこの違いって?どう違っているのか?
実はこの2つのフォントは、ゴシックの前についている「MS」と「HG」がポイントです。
同じゴシック体で、見た目がほとんど一緒なんですが、作成している会社が違うということで、会社が違うと若干幅やサイズが違ったりするらしいですよ。
それと「HGゴシックM」みたいに、名前の後ろについている「M」はフォントの太さを表しています。「M」はmedium(ミディアム)のことで、中くらいの太さのフォントという意味らしいです。
他にも、フォントの後ろに表記されている「B」「EB」「UB」などもフォントの太さを表しているという事です。
ざっと紹介すると
- 「L」=ライト(細め)
- 「M」=ミディアム
- 「B」=ボールド(太め)
- 「EB」=エクストラボールド(非常に太い)
- 「UB」=ウルトラボールド(極太)
などがあるという事。
良かったらフォント選びの参考にしてみて下さい。
A4の用紙があなたの作品のコンパス。
さてレイアウトの最後としてちょっとした「?」を、、、
詞が書かれているA4の用紙、これ自体がすべてあなたの作品だと思ってください。
みなさんはこのブログを読んで、行を空けてブロックを見やすくしたり、文字のフォントを考えてみたり、色々工夫にチャレンジしてくれると思っています。
コンペなどでは、詞の選び手は作品が書かれている用紙に向かったときに(まだ詞を読む前に…)すでに作品の選考が始まっていると思ってください。
作品を見たときに、その歌詞から受ける印象で「この歌詞は良いか?よくないか?」がある程度わかってしまいます。
ある人が「歌詞を読まないで作品の程度がわかる」と言った人がいましたが、つまりこういうことだったのです。
だから出来るだけ作品が書かれている用紙の全体のレイアウトに気を使ってくださいね。
極端な言い方をすると詞が書かれている用紙はそれ自体が芸術で絵画と同じです。
プロの作詞家の方の作品原稿を見ると、ずっと昔から同じスタイルで書かれている方が多いです。
手書きで書かれている人は、今でも手書きで、同じ原稿用紙で、作品を提出してきます。
何かそこには作家がこだわる何かがあるのでしょうね。
今回のテーマに相通じる何かが…
皆さんも色々工夫してみてください
最後に作詞レイアウトの一例を、、これが全てではないですが一つの参考例として考えてみて下さい。
作品レイアウトの例「今日も元気にさくなろ恋歌」
今日も元気にさくなろ恋歌
作詞 さくなろ 太郎
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