お疲れ様です。
トミー爺です。
さて、お待たせしました「作曲メソッド」に続いて「作詞メソッド」が始まります。
作詞って、作曲をするよりは、割とすんなり、簡単にチャレンジできますね、作曲をする事って結構ハードルが高いのですよ。
- パソコンやDAWの機材を揃えなければいけない
- コードや楽典の勉強もした方が良い
- レコーディングの知識も必要
- 歌ってどうするんだ?
それに比べると作詞は割とすんなり入って行けると思います。
ただ、作曲もそうなんですが、始めると奥が深いんですよ、、そしてみんな必ずと言っていいほど壁にぶち当たります。
これが目に見えない壁なので、みんな苦労するんですよね。
ただし、壁にぶち当たるのは誰でもそうなので、決して自分だけが…なんて思わないで、今ぶち当たっている壁は次のステップへの通過点…
そのくらいの軽い気持ちで居れば良いと思います。
時が来れば乗り切れる…
そう考えたほうが健全な気がします。
作詞家ってどんな感じで成長していくの?
それが分かれば乗り越えやすいと思いませんか?
「おーこのスランプ、壁はトミー爺が言っていたあの事か?」
そう考えれば気が楽ですよね。
それではトミー爺が考える作詞家成長チャートを紹介させてもらいますね。
一応簡易的に「初級レベル」「中級レベル」「上級レベル」と3つの段階に分けさせてもらいました。
作詞家成長チャート
ここに三つの時期に分けて「作詞家成長チャート」を書かせてもらいますが 、これは一つの例できっと皆さん一人一人違うはず。
「なるほど、こんな感じの時もあるんだな…」
くらいに考えて、この「作詞家成長チャート」が、皆さんが次のステップに上がる為のヒントになってくれるとうれしいです。
それでは紹介させてくださいね。
初級レベルの時代
【全般】
この時期はとにかく書く事が楽しい時期です。思いつく通りに自由に詞を書いたり、人に見せて、ちょっと自信がついたりします。
やはり自分の考え、気持ち、メッセージを「詞」という言葉に置き換えて表現するのは楽しいですよね、、でも、もっと上手くなるにはどうしたら良いのか…など、ちょっとした壁に当たる事もありますよ。
【作品の傾向】
この時期、ほとんどの人は曲の構成などの「曲の決まり」を守るよりは書きたいメッセージを中心に書いてしまう事が多いかも…好きだ、悲しい…などの心情、感情表現が多い時期だと思います。
【この時期に悩む事】
この時期は「これでいいんだろうか…、もっと上手くなるにはどうしたらよいか…」など、上昇志向が強くなるはずです。
それも含めて詞を書く事がどんどん楽しくなる時期です。
【アドバイス】
まず作詞家で大好きな人を探してください。その人の作風を真似てみる。良いお手本を研究する事が上達への近道です。
作詞の大先輩たち阿久悠さん、松本隆さん、秋元康さんなど沢山の先輩方が時代を切り開いて、その時代を作ってきました。
まずは自分の好きな作品をチェックして、その作品を書いた作詞家を探してみて下さい。そして、その作詞家さんの作品を全作品チェックするくらいの勢いで研究してみて下さい。
きっと「何か?」を見つけられると思います。
中級レベルの時代
【全般】
この時期はある程度書けるようになり、友人からの評価も上がる時期です。この後どうやったら上手くなるのか?自分の実力は?どのくらいなのか知りたくなるのもこの時期の特徴です。
【作品の傾向】
この時期はメロディに沿って詞を書けるようになります。楽曲の構成もなんとなく理解できてくる時期です。しかしまだ感情表現が多い詞からは、なかなか脱出できない時期で、自分を表現する傾向にあります。
【この時期に悩む事】
とにかく自分の実力が知りたい、作詞家になりたいと誰もが一度は考えたりします。この時期に自分を成長させられる環境を見つける事が大事になります。
【アドバイス】
この時期の出会いや行動が今後の作詞活動を大きく左右する時期です。自分を正当に評価してくれる人、作詞を教えてもらえる環境を見つけて下さい。
トミー爺は色んな作詞家さんと話す機会があります。
「作詞を始めたきっかけ」について話す事があるのですが、殆どの方は
「あなたは発想力が面白いから、作詞をしてみては…」
「あなたは独特の表現があるから、作詞をしてみては…」
と助言されて作詞家になった…と言っていました。
あの時代はそうやって沢山チャンスをもらえた時代だったけど、反面、いきなりプロとして扱われ、厳しい環境に突き落とされ、、そこから這い上がって来た、そんな時代でした。
だれも作詞を教えてくれなくて、皆さん独学。
作詞を教えてもらえる環境と言えば、レコード会社のディレクターさんや先輩たちが書き上げた作品だけだったと思います。
本当に厳しかったと思います。
よくレコーディングスタジオの部屋に呼ばれて、詞が出来るまで返してもらえなかった…なんてことも良くありましたよ。
ディレクターさん達が作詞家を愛情持って育てて、作詞家の教則本はヒット曲。
そんな時代でした。
上級レベルの時代
【全般】
この時期が作詞が一番面白く、そして一番苦しい時期かもしれません。自分のメッセージから歌手が歌う言葉へ変化していく時期です。
【作品の傾向】
この時期はかなりレベルの高い作品を書けるようになります。ただ、どうやれば作品が評価されるのか? そのポイントが解らずちょっと迷いに入る時期でもあります。
【この時期に悩む事】
この時期は自分の作品への「自負と評価の差」に悩む時期です。どこがいけないんだ、、、何が駄目なんだ、、、、みたいに…
もっと評価されるためにはどうしたらよいのか?
作詞のコンペにも参加して、実力を試してみたい…と思うのもこの時期かもしれません。
【アドバイス】
自分の作品の足りないところ、弱いところを理解してそれを修正して行けば、きっと良い評価や結果が付いてくると思います。諦めない事が大事です。また「自分の作品を好き」と言ってくれるプロに出合えると飛躍的に進歩できます。
最後に、、、
作詞って簡単に始められるのですが、簡単にやめることもできます。
しかしもったいないと思うんですよね、、
一つの事で大成するのって短期で出来るものではないと思います。
作詞をする事って、上手く行かないのは確かにつらいと思うけど、でも、やめてもあなたの生き方はほとんど変わらないのでは?
やめるのは簡単。
それよりは、細く長く、一種のライフワークと思って取り組んでみるのも良いと思います。
そうする事である日「時代があなたに寄り添ってくるタイミング」もあるはず。
ぜひ、生涯作詞家…として続けて行ってほしいと思います。