Chapter 2 詞先で作詞をしてみよう
お疲れ様で~すのトミー爺です。
今回は「作詞設計図を使った作詞法」について一緒に考えてみませんか?
この記事の目次
皆さんはどんな流れで作詞をしていますか?
さて、皆さんは作詞をする時ってどんな段取り、流れで作品作りしていますか?
- ただ思いつくまま気が向くままに作詞。
- 瞑想して、言葉が出てきたらそれを広げる作詞。
- まずは考えをまとめて、それから煮詰めて行く作詞。
人それぞれ、色んなスタイルがあり、どれが正解でどれが間違っている、、とは言えないのが現状ですね。
だって、どんな作詞スタイルでも「きちっとした詞」が書ければOKですから、、
言葉を広げていく作詞スタイル
「あなたはどんな流れで作品作りしていますか?」
と質問すると多く返ってくる答えは
「一つの言葉やフレーズをひねり出し、それを膨らませる…」
という答えです。
これはこれで間違っていませんが、一つ気を付けなければいけないのは「作品の着地点」が思っている所まで達することが出来ない…可能性があるという事です。
作品の着地点とは、最終的にこの内容まで書きたいというポイントの事。
車のドライブを例に考えてみましょう
ある日、あなたは友達と車で信州旅行をする事になりました。
*ここでいうゴールとは作詞の一番伝えたいメッセージ、テーマです。
【Aさんの場合】
「松本市内の〇〇ホテルに行きたい」とあらかじめゴールを決めて、そこに向けてルートを決めて走る、、、、
【Bさんの場合】
何となく信州に行きたい…と思い、信州目指して走る、、、その途中で蕎麦が食べたいとか長野方面に行きたい…と思って走っていたら松本に向かっていた…
Aさんの場合は松本市内の〇〇ホテルに着く事ができるけど、Bさんの場合は松本方面には行く事が出来るかもしれないけど、どこがゴールになるのか?見えないですよね、、、
という事で「言葉を広げて行くやり方」でも「到着地点、作品のゴール」が見えて、そこまでたどり着ければOKというのが分かりますね。
「言葉を広げる作詞法」は作詞に慣れてきたときはOKだと思いますが、
ただ書き始めの時、作詞を始めた時にはゴール地点までもっていくノウハウ、経験が少ない分、ちょっとリスクがあると思います。
作詞の設計図を作って作詞をする
そこで、トライしてほしいのが「作品テーマ」をしっかりと決めてから作品を練っていく作詞法です。
トミー爺は「作詞には作り方の流れがある」と思っているんですよ。
そこで役に立つのが「作詞設計図を作ってから作品作りをする」という事。
皆さんも経験あると思うのですが、プラモデルを作る時って「設計図」って必ずありますよね、、
その設計図、組み立て順番に沿って作っていくとプラモデルが完成する。
設計図を見ながら順番通り、パーツを組み上げて行く。
もし設計図を見ないで作った時、出来上がってから「あれっ?このパーツ残ったけど、どこに使うんだ?」なんてこともあるかも…
作詞をするためのStep by Step
では設計図のある作詞ってどんな感じにやって行けばよいのか?
これはトミー爺が考える一例なのですが紹介させてください。
- Step 1. 書きたいテーマを考る
まずこの作品で何を書きたいのか?その「テーマ」をしっかりとイメージする事がポイントです。 - Step 2 ストーリーを考える
書きたいテーマが見つかったら、それを表現する為の物語、ストーリーを考えてみましょう。 - Step 3 登場人物を考える
ストーリーが決まったらそこに登場してくる「登場人物」を考えてみましょう。 - Step 4 作詞プロットを作る
プロットはストーリーとは違って因果関係を考える事です。登場人物の因果関係だったり、なぜ主人公は「テーマである〇〇」を伝えたいのか?それを考える事です。 - Step 5 構成にストーリーをはめ込む
ストーリーやプロットが決まったら、それを詞の構成の何処に書き込むか…を考えます。 - Step 6 行数を意識する
「Step5」で考えた内容を詞の構成、行数を意識してみる。 - Step 7 行数にあわせて詞を書く
「Step6」で作った内容を行数に当てはめてみる。 - Step 8 文字数を調整する
文字数の調整をする。 - Step 9 最後に詞のチェック
最後に詞全体の確認をする。
こんな感じの9Stepの作詞法です。
詳しくはこれから一つずつ紹介していきますね。
お楽しみに、、、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
【トミー爺のお勧め本】
松本一起著
作詞ってこんなに楽しい! 「普通の生活」から始めよう
読み進めていくうちに自然と作詞をしたくなる
- 作詞に興味がある人
- 作詞を始めたい人
- 作詞にいきづまっている人へ、
3000曲以上の作詞をし、数々のヒット曲を手がけた、日本でも数少ない、生業を「作詞家」といえる著者の「作詞読本」。
- 作詞のテクニック
- 作詞家としての生活意識
- プロとしての姿勢
- 80年代の音楽業界での逸話など話題満載。
また、類書にはない作詞の推敲例を取り入れ、プロとアマの言葉へのこだわりの差を実践で解説する。